発達障害のある方々は辛い経験が多く、そのような生きづらさが元となり、うつ病や不安障害を発症つまり併発することが多くなります。いわゆる二次障害です。そのために精神科外来を訪れることが多いです。
逆に、うつ病や不安障害で精神科治療を受けてきた方の中には、発達障害の問題を抱えていることも少なくありません。うつ病や不安障害には治療法が存在します。
主に対話による精神療法により辛い気持ちが軽減されることに加えて、薬物療法も有効です。さらに、根本的に「発達障害は治らない」といわれることは多いですが、例えばADHDの薬物療法等の医療が役立つことは数多く認められます。精神科受診を是非とも勧めていただきたいと思います。タイミングも重要ですね。
発達障害のある方々にとって、精神科治療を受ける以外にも、本人が自分の弱点を補う様々な工夫をする努力はとても大切です。それとともに、彼ら彼女らを取り囲む環境も大きく影響します。周りがどのような対応するか、いわゆる合理的配慮を含めて、本人の強みを活かすためには、周りの対応が鍵となります。周りの人たちの苦労を理解し、家族や会社、先生方の対応や工夫も一緒に考えていくことが大切です。
精神科医として、子供から大人までの発達障害をもつ方々、うつ病・不安障害もかかえる方々を多く診療してきました。また、大学の教員として、特別支援教育の専門家を育てる教育に携わり、さらに、実際に特別支援教育や医療に取り組んでいる専門家の方々が、現場で遭遇する課題を学問的に追求する作業にも関わってきました。
このような経験を活かして、実際の患者さんやご家族、学校や職場の関係者の皆様のお役に立ちたいと思います。
どんなに些細なことでも大丈夫です。まずは一度、お気軽にご相談ください。
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まずは一度、お気軽にご相談ください。